大晦日と2010年
皆さん、明けましておめでとうございます。
今回は3年前に続き、新年をルクセンブルグで迎えました。既に、大晦日は家族だけの日でないことは前の日記に書きましたが、今回もまた義両親の家に友人家族(さらにそこの娘さんの彼も一緒)が来て新年を迎えるということで、皆で夕飯の準備や来客準備に大わらわでした。
私は義父と一緒に来客用のお菓子の準備。スペインではクリスマスに食べるお菓子がいくつかありますが、シナモン味がきいていて口のなかでほろほろ崩れるポルボロン(Polvorón)、アーモンドとお砂糖のこってりした甘いお菓子のトゥロン(Turrón)等を切り分けたりお皿に並べたりしました。その他に、チョコレートケーキやオレンジ風味のパウンドケーキ(スペイン語ではビスコチョ(Bizcocho)と言います)も作りました。お菓子の準備は万端です。
夕飯は皆が頑張ったお陰で早目にスタート。と言って、「早目」が9時半ですが(笑)
夕飯は鴨肉の薄切りをごま油とお醤油で炒めたものを乗せたサラダや鶏肉で、これまたとても美味しかったのですが、既に12月中旬から毎日ご馳走続きなので、お肉はほとんど入りませんでした。皆はぺろりと平らげていて、さすがです。
手早くお皿を片付け、台所の掃除をして一息ついたのが11時半頃。そのちょっと後にお客さん到着!4人家族に一人の友人、そして娘さんの彼の計6人。挨拶もそこそこに、皆で階下のテレビのある部屋に。そこで皆に紙の帽子が配られました。この辺りがお茶目で好きです。
さぁ、そこから毎年恒例の「ブドウ食べ」です。マドリッドの中心街プエルタ・デル・ソル (Puerta del Sol)にある時計台がテレビに映し出されます。皆で右足で立ち、その時計台の鐘が真夜中になった時から1秒間に1粒、計12粒のブドウを食べます。皆で黙々とやっていると笑いが込み上げるのですが、そこで笑うとブドウが食べられなくなる為、皆必死です。無事に食べ終わった所で、皆で抱き合い、キスをして新年を祝います。外では各家庭から花火があがり、それはそれは圧巻です。
そういえば、昔夫が日本の我が家で新年を迎えた時、年が明けると共に「あけましておめでとうございます」と家族で言っただけで、その後父は寝てしまい、兄は引き続きテレビを観ていた為、「これだけ??」と悲しそうだったのですが。こっちに来て新年を祝う度に、「この文化から来ていたら、日本の、家族だけで挨拶して後は寝るだけの大晦日は物足りないだろうなぁ・・・」と思います。ま、その分日本は新年の朝が早くて、ヨーロッパは皆午後に起きだしてくるのですが。
皆でお祝いした後は、リビングに行って皆で歓談。今日準備したお菓子も登場です。ここでは皆の会話はスペイン語とフランス語だったのですが、友人家族の娘さんの彼はアイルランド人で、フランス語もスペイン語もダメだった為、皆英語に切り替えていました。とは言え、義母と友人家族のママは英語は無理なので、そこはボディランゲージで頑張っていましたが。この切り替えが、やはりルクセンブルグだなぁと思います。
若者の一部はそのままディスコに。2時も過ぎた頃、クリスマスに訪ねた近所の友人が我が家を訪問。今回は、彼の恋人とその子供2人も来ました。その子供達は6歳と10歳なのに、この時間に起きているのにもびっくり。さらに、子供にも大人のパーティーのマナーを守らせているのに感心。例えば、パーティーに参加している人それぞれに挨拶をし、少し会話をしてから別の部屋に移動してビデオ鑑賞。飲み物もきちんとホスト役の人に頼んでいるし、しっかりしているなと感嘆してしまいました。まぁ、それが大人と子供を混ぜる上での最低限のルールなのだとは思いますが。大人の中にいても退屈だろうと、子供達には夫が「千と千尋の神隠し」を見せ、一応おとなしくさせていました。
パーティーはその後ダンスに変わり、子供達も参加。今回は結局6時くらいまでになりましたが、私はもうふらふらでした。子供達も最後まで参加していて、やっぱりヨーロッパはすごいです・・・。
元旦は朝食なしの午後2時起き。日本の人達から見れば、あまりに不規則で驚かれますね。でも、こっちの人達としては、「皆で楽しく過ごせるのだから、多少時間が狂ったとしても、楽しく過ごした喜びの方がはるかに大きい」ということらしいです。私は、この部分はまだ学び中ですが。いつかそうなるのかしら??
「一年の計は元旦にあり」と言いますが、それがある意味スペイン(ヨーロッパの大部分でしょうか?)にも当てはまる気がした年明けでした。
今年もよろしくお願いいたします。