Haruki's way

〜スペイン・この不可思議な国〜

タンザニア旅行 3.人との交流

Ihanzutwaで。子供達のダンスは本当に上手でした!

Ihanzutwaで。子供達のダンスは本当に上手でした!

今回の旅行ではアフリカならではの体験を沢山することができましたが、その中でも一番大きかったのは、やはり現地の人たちとの交流です。私たちの友人(スペイン人)で現地に既に3年以上住んでいる人がいたこと、一緒に行った友人が以前タンザニアに住んでいたこともあり、彼のお陰で所謂「観光」とは違った旅行をすることができました。

まず、イリンガ(Iringa)という都市に滞在した時には、友人夫婦と昔付き合いがあったという人たちが何人も訪ねて来て、改めて人の縁というものを感じました。さすがに観光客を相手にしている人たちではないので、英語はほとんどできない人たちばかりです。それでも皆の優しさが伝わってきて、少しの言葉と通訳とでも十分くつろいで過ごすことができました。途中からスペイン語も入ったのですが、彼らにとっては英語もスペイン語も同じこと、何となく会話が続いたのが面白かったです:-)

日本から寄付されたこのバスの中に・・・

日本から寄付されたこのバスの中に・・・

こんなに沢山の子供達が入っていました!

こんなに沢山の子供達が入っていました!

また、イリンガからさらに車で4時間程道無き道を行った所にあるイハンズトワ(Ihanzutwa)という村では、子供達と一緒に遊んだりすることもできました!この村は友人の働くNGOが支援している村の一つなのですが、何と3年前に支援を開始した頃は、村には何も無かったとか。どれ位「何も無かった」かと言うと、村人はボロ布を身にまとい、娯楽も何も無く、お金さえ存在しなかったのです。そこにスペイン人が井戸を建設し、畑の作物の増やし方を教え、病院を建てました。この3年で村人は洋服を手に入れ、肉を食べたり売ったりするようになり、さらに近くの村との交流が始まり、劇的な生活の変化を経験したのです。

この村に到着すると、まずは村長の歓迎を受けます。そこで一頻り話をし、ビールを飲み(こんな場所でもビールが売られているのにはびっくりです!)、村について話をします。タンザニアの村ではどこでも男性が飲んだくれなのは気のせいでしょうか・・・。

タンザニアの村では、このように建物と土の色が同じ場所がたくさんありました。

タンザニアの村では、このように建物と土の色が同じ場所がたくさんありました。

ゆっくりしてから村を見学。主食であるトウモロコシを保管する倉庫があったり、牛や豚を囲う場所があったり、なかなかキレイに整頓されているのには感心しました。そして、そういった建物の陰からこっちを見る子供達。とても愛らしかったです。慣れてからは、子供達に挨拶をします。スワヒリ語では「ジャンボ!」でOKですが、子供達は年上の人に対する挨拶なので、「シカモ(shikamo)」と言います。ちょっとおどおどしながら挨拶する様子が何とも言えず可愛らしくて、思わず皆で微笑んでしまいます。さらに、私たちが手拍子を取って跳ねて見せると、沢山の子供達が側に寄って踊り始めました。小さい子も踊りが上手で、そのイキイキしている様子に、「この子供達の天真爛漫としている様子は世界共通だなぁ」なんて思ってしみじみとしてしまいました。

デジカメの写真を嬉しそうに見る子供達。

デジカメの写真を嬉しそうに見る子供達。

子供達が踊りを披露してくれた後に、何かご褒美をあげようと思い、村のお母さんと話した所、お母さん達から「子供達に甘い物はあげたくないから、バギワを買ってちょうだい。」と言われました。バギワというのは、この辺りで食べる小麦粉を水で溶いて揚げたものです。これにちょっと辛いソースをかけたりするのですが、正直パサパサしてあまり美味しくありません(^^;) でも、これを買って子供達に分け与えると、皆大喜び!列を作って順番を待ち、両手でありがたく受け取るのです。こんな小さな子供まで、両手できちんと食べ物をもらう様子にびっくりしました。アフリカならではなのでしょうか。食べ物に対するしつけはしっかりしているんだなぁ、と感心しました。

土に直に触れるような生活をしている子供達。この子供達を見ていると、改めて「生きる力」の強さについて考えさせられました。日本の教育でも「生きる力」を伸ばそうとしているという話を目にしましたが、要は「色々なことに興味を持つ」「誰とでも仲良くする」「何でも美味しく食べる」といったことなんだと思います。その点では、やはりアフリカの子供達の生きる力には目を見張るものがありますね。

村ではとても楽しい時間を過ごしましたが、子供は希望にあふれている反面、大人の男性はお酒に溺れてダラダラと過ごし、女性は働き詰めで、村の中で人生が完結している様子を目にすると・・・やはりある種の閉塞感を感じずにはいられませんでした。また、アフリカでは未だに、誰かに何か起きると「呪いだ」と皆が信じるらしく、かなりの人が呪いを恐れて暮らしていることも知りました。家族の絆が強いというのは良い事ですが、親戚の誰かが成功すると皆でお金を要求し、それがかなえられないと「呪ってやる」と脅す話も聞きました。皆、極度に成功話を隠すという話も耳にしました。そう思うと、これがアフリカの負の部分なんだなぁ・・・と感じずにはいられませんでした。

マンガティ族の女性達と。写真を撮っても良いかと聞いた時に、「夫に聞かなければ答えられない」と言っていたのが印象的でした。

マンガティ族の女性達と。写真を撮っても良いかと聞いた時に、「夫に聞かなければ答えられない」と言っていたのが印象的でした。

タンザニアには色々な部族が住んでいます。有名なのは、主にタンザニアとケニアの国境に住んでいるマサイ族ですが、そのマサイ族も恐れるというマンガティ族(Mangati)という集団もいます。私たちが滞在した場所に、ちょうどマンガティ族の子供達が放牧に来たので、その後彼らと親しくなり、次の日にマンガティの集落を訪れるという機会に恵まれました。

マンガティについては日本ではほとんど知られていないと思いますが、放牧で生計を立て、遊牧民のように数ヶ月に一度住居を変えて過ごします。財産は牛、家は木の枝と牛の糞(!)で作られているのです。女性は黒の質素な感じの布を身にまといますが、男性は役割によって色のついた布を身にまとうことができます。一家の主ともなると、マサイ族も身につける赤地に青のチェックの布を巻いていることが多いです。男性の方が女性よりも沢山のアクセサリーを身につけていて、所謂丸顔のタンザニア人とは違って、手足が非常に長くスマートな感じの人たちが多いです。この民族は一夫多妻性ですが、奥さん同士が打ち解けているのも、私にとっては衝撃的でした。そして、辺りを飛び交うハエの多さ!!子供の目尻にも大量のハエがとまっていたのですが、子供はもう慣れたようで何も動かない様子にまたびっくりです。本当に私たちの常識が全く通用しない世界でした。

子供達の笑顔がいつまでも絶えませんように。。。

子供達の笑顔がいつまでも絶えませんように。。。

全体を振り返って、地球上に私たちとは全く違った生活をしている人たちを間近に見る事ができたという点で、今回の旅行は本当に意義あるものだったと思います。そして、子供達の純真さ、明るさはどこの国でも希望だと感じました。その反面、アフリカの閉塞感、黒人を蔑視するインド系住人、自国では何も偉くない白人が現地で我が物顔に振る舞う様子を見るにつけ、心が痛みました。さらに白人相手にへつらう黒人もいれば、白人を相手に何でも高く売りつけようとしたり騙そうとしたりする黒人もいて、この「愛憎関係」を見て、異なった人種が交わって暮らすことの難しさを感じました。いずれにしても、全く違う環境で生きている人たちと話をし、彼らの考え方や生き方を直接見聞きできたのは幸せなことだったと思います。そんなこともあり、「休暇」と言う程休みはしなかった旅行でしたが、本当に充実した日々でした。

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2 Comments

  1. Watoto wazuri sana 😉

  2. Sí, watoto MUY wazuri sana, jejeje 🙂