イースター休暇1 アランフェス
ヨーロッパでは一大行事のイースター休暇、スペインでも至る所で色々な行事があって、人々の熱気にはものすごいものがあります。イースター一週間前からスペインの至る所ではキリストの受難を偲んでの行事が目白押し。教会で告解(神父の前で自分の罪を告白し、その神父が教会の力によって罪を赦すというもの)をして、きれいさっぱりイースターを迎えようとする人も多く、どこの教会にもたくさんの人がいました。ちょっと「年末の大掃除をしてさっぱり新年を迎える」という日本のやり方と似ているのかな?(笑)この告解、する人達はだいたいお年寄りで、若者はほとんどいないのが現状のようです。。。でも、そういう場に身を置くと、毎年この時期を大切に過ごす人達の気持ちが伝わってきて、「イースターとは、キリストの受難に思いを馳せつつ、自分自身と向かい合う時期なんだなぁ」と実感。やっぱりある種の静かな感動があります。
今年のイースター休暇は、遠出をするのはやめ、マドリッド周辺の街を訪ねる一日旅行をいくつかしました。まずはアランフェス。「アランフェス」と言うと、ホアキン・ロドリゴの「アランフェス協奏曲」を思い出す人もいるのではないでしょうか。私は彼の音楽は結構好きだけれど、その中でもこの物悲しい曲は非常に好きです。彼はパリでも音楽を学んだ作曲家で、盲目でありながらピアノでも成功した人です。スペイン的な情緒を感じさせる部分と、フランス音楽の優雅な部分を併せ持った音楽が多く、ギター協奏曲は彼のお陰で一般的になったと言っても過言ではありません。
さてさて、このアランフェス、スペイン語ではAranjuezと書きます。カタカナだけ見るとAranfesのような気がするかも知れませんが、正式にはアランフ「エ」スなのです。ここの発音を間違えるとスペイン人には通じないので、どうぞご注意を!
アランフェスは、そもそもフェリペ2世が「マドリッドから少し離れた地域に憩いの場を作りたい」という理由から夏の家が建てられたのが始まりです。これが18世紀には絢爛豪華な王宮に替わり、ヴェルサイユ宮殿の内装を模した沢山の部屋が作られました。同時にアルハンブラ宮殿の建築様式を真似た部分もあり、面白い組み合わせです。
庭園も本当に素敵でした。きっと緑の深くなる5月辺りが一番の見所だと思うけれど、噴水や色とりどりの花、沢山の大理石の像・・・とても絵になる庭でした。そして、王宮の近くなら必ずあるのが闘牛場。ここにも漏れなくありましたねぇ(^^)宮殿、王の庭、闘牛場、その他主な建物や庭を見て回るのに多分一日で十分だと思いますが、マドリッドの中心を離れてちょっと過ごすには最適の場所です。
やはり「アランフェス」=「アランフェス協奏曲」ですね。
アルハンブラ宮殿も行ってみたいし・・・・・。
やっぱり旅行するしかないですね。
スペインのイースター休暇は長いのですか?
PS:
そういえば、Jakeもウクレレで「En Aranjuez Con Tu Amor」
演奏しています。 「DRAGON」というアルバムです。
全曲ではありませんが、誰でも知っている「第二楽章 アダージョ」の部分です。
アランフェス、やっぱり、題名を見た時点では、アランフェス協奏曲を思い浮かべたよ〜。
アランフェスがどうやってできてきた都市なのか、はじめて知った!そうだったんだ…。夏の憩いの場だなんて、やっぱり王様は違うね〜。
イースターの時期のヨーロッパは、やっぱり、クリスマスとは違うよね。クリスマスは、日本と同様に結構世俗的な面も多いけど、この時期のは、純粋だよね。あっても、チョコと卵とウサギぐらいの商品だし。イギリスは、たぶん、スペインよりは世俗的なんだろうけど…。ヘンリー8世の宗教だからねぇ。
ロドリゴって盲目だったんですか!!
はじめて知った!
フランスのイースターはなんか薄かった…。
鑢さん
>やっぱり旅行するしかないですね。
そうですよ〜。
こうして自由時間ができると、改めてスペインって訪ねる場所がいっぱいあるなって感じます
あとは、この辺りはキリスト教の聖地がやっぱり目白押しですね。
足を伸ばせばポルトガルのファティマもすぐですし
>スペインのイースター休暇は長いのですか?
国の祝日となっているのが木、金曜日で、その後の土日とくっつけると最低4日間になります。
ただし、大半のスペイン人はそこに有給休暇をつけるので、大体1週間強ですね。
Jake、またまたチェックですね(笑)
ねこぽん
そうだよ、夏の憩いの場。
でも、その頃はもう少し慎ましい館だったのかと。。。
もう一つ、El Escorialっていう場所に歴代の王様の霊廟があるんだけど、そこもフェリペ二世の建築。
マドリッドに遷都したのも彼だし、なかなかやるねぇ
確かに、クリスマスより商戦なしっていう感じだよね。そこは考えなかったなぁ
でも、宗教心に篤くてやっているかというとそうでもなくて、地元のお祭のように参加している人も結構いるみたい。
日本のお神輿みたいなものかな?
ま、何はともあれそういう形ででも宗教について学べるのは良い事なのかもね。
にョッきちゃん
>ロドリゴって盲目だったんですか!!
うん。正確には3、4歳でジフテリアにかかって視力を失ったと。
だから、生まれた時から盲目ではないんだけどね。
奥さんはトルコ人のピアニスト、二人の出会いはパリだから、きっとにョッきちゃんもどこかで彼らの通った道を歩いていることでしょう
>フランスのイースターはなんか薄かった…。
スペインは濃いからねぇ。もう濃すぎ!!!
イースター前から皆でどんちゃん騒ぐし、皆自分のpueblo(village)に戻るし、夜遅くまで飽きる事なくおしゃべりだよ。
フランスも田舎にいくとそういう風景が見られるのかな???
ホアキン・ロドリゴ今度聞いてみよう。
私も盲目とはしりませんでした。
イースター今年は教会に行かずに終わっちまいました。。
写真の感じではアランフェスの王宮は敷地が広いね。。
Hoffnungさん
確かこの前プレゼントしたCDは彼のじゃなかったっけ?
>イースター今年は教会に行かずに終わっちまいました。。
私は至る所に教会があるのが幸い(?)して、イースター週間だけで20近くまわったよ。
ミサらしいミサは2回だけだけどね。
>写真の感じではアランフェスの王宮は敷地が広いね。。
部屋が200位あるっていうしね。
でもやっぱり広いのは庭だったよ。本当にキレイだった☆
思い出に残る旅をいろいろなさってるんですね!マドリッドから日帰りできるんですか?やはり『アランフェス協奏曲』のイメージでは、イスラム宮殿かと思ってましたが、フェリペ二世が作り始めて、ベルサイユ宮殿を模したところもあると聞き、驚いています。
王宮に闘牛場って!!!う〜〜ん
初めて知りました!
水はどんな風に使われてるのかなぁ?ちょうど最近、ベルサイユ宮殿の庭園の水路についてのテレビ番組を見たばかりなんです。
アラブ風だとタイルの中庭に噴水という感じですが、フランス風だとフランス式庭園の幾何学植栽に川の様な水路と噴水というイメージなんです。わたしはヨーロッパへ行ったことがありませんので、頭の中でいろいろ想像しているだけですが。。。
イースター前の「心の大掃除」ってわけですね!
「実はわたしは。。。。。」なんていろいろヤバイことを「告解」されると、神父さんもストレスですよね!警察に通報しないんでしょうか?宗教行事なんで「自白」にならないのかな?笑(^^ゞ
プリンさん
>やはり『アランフェス協奏曲』のイメージでは、イスラム宮殿かと思ってましたが、フェリペ二世が作り始めて、ベルサイユ宮殿を模したところもあると聞き、驚いています。
あ、ご察しの通りです!実はイスラム建築の部分もあるんですよ!
全体的にはベルサイユ建築と言われていますが、例えばSala Fumadora (Smoking Room)にはアルハンブラ宮殿の影響(=ムデハルと呼ばれるイスラム風建築)が見て取れます。
この王宮の庭はいわゆるフランス式庭園で、幾何学植栽とたくさんの彫刻&噴水といった感じでしたが、実は18、19世紀に外国から持ち込まれた植物が植えられていて、ちょっとハイカラ(?)だったりするのです。
今だったらこんな勝手に植えるのは許されませんけどね
>王宮に闘牛場って!!!う〜〜ん初めて知りました!
あ、ちょっと説明不足でした!
王宮の近くに闘牛場で、王宮の中ではないんです!(>_<) 確かに、王宮の中で毎日牛が殺されていたらちょっと怖いですね 告解は、私も神父さんにとってかなりのストレスでは・・・と思います。 でも、精神科医とかセラピストってこんな感じなのかも知れませんね。 ちなみに、神父さんには告解の内容の守秘義務があるらしいですよ〜。 この題材を取り扱った章が「マスターキートン」のマンガにありましたね。マンガが懐かしい!読みたいです
素敵な宮殿ですね♪
行ってみたいです〜!!
そして今日もスペインの歴史、勉強になりました☆