Chulucanas
長男が生まれた時、誕生祝いにともらったのが、Medalla de Cuna(ベビーベッド用のメダル、キリスト教で言うメダイのこと)でした。スペインは伝統的にはカトリックの国なので、子供の健やかな成長を願い、その子供の聖人や、イエスや聖母マリアの大きなメダイをプレゼントすることがあるそうです。当時はそのような習慣も知らなかったので、ベビーベッドに直径7−8センチの大きなメダイを付けるのは、何となく仰々しい気がしたのを覚えています。
それを機に、他のメダイも気になってお店を時々覗きに行くようになりました。
お店の名前はチュルカナス(Chulucanas)。何となく、可愛いような不思議な名前です。ペルーのある地域の名前から取っているそうですが、お店とペルーとの接点は特にないとのこと。キリスト教のメダイが特に多く、他にも洗礼式や初聖体等のお祝いに使えそうなプレゼントのアイディアも様々です。また、ここのお店のシルバーやゴールドの作品はとても美しく、日常使いで楽しめそうなお手頃のアクセサリーも沢山あります。
私はニッケルアレルギーがありますが、スペインでは日本ほど「ニッケルフリー」「チタン使用」「医療ステンレス使用」等の表示が出ていない為、お手頃でお洒落なアクセサリーは危険でほとんど買うことができません。かと言って、シルバーやゴールドと表示されていても、たまに相性が悪いものもある為、安心できるお店があるとそこに行くことが増えてきます。チュルカナスは、そういう意味でも品質がしっかりしていて安心できます。
今日、友人から思いがけず、チュルカナスのピアスをプレゼントにもらいました。彼女が色々大変な時に、話を聞いたりメッセージを送ったりと、友達として当然のことをしてあげただけなのですが、彼女は感謝の気持ちを表したかったとのことでした。さり気ないシンプルなシルバーのピアスですが、時々キラッと光を反射するカットとしっかりとした作りがとても気に入りました。「あなたみたいに控え目でエレガントでしょ。(discretos y elegantes como tú)」と言われ、何だか運命のようなものを感じてしまいました。
自分では大したことはしていないつもりでも、彼女にとって私のサポートがとてもありがたかった、ということを言ってもらい、逆に彼女の支えになれて本当に嬉しいと思った一日でした。同時に、時々誰かが大変な思いをしていると、「あまり人の問題に首を突っ込むのは良くない。」と考えがちですが、自分が役に立てそうなら、多少おせっかいでも「大丈夫?」と頻繁に声をかけた方が良いのかも知れない、と思いました。私自身、自分が苦しい時に周りに助けを求めるのは苦手な方ですが、そういう人が世の中にはたくさんいるのかも知れません。
明日から、このピアスが大活躍してくれそうです。