第二子の誕生
2月26日。生まれそうで生まれない私達の赤ちゃんにも、遂に誕生の瞬間がやってきました。長男、健斗・ニコラス(Kento Nicolás)です。2月27日が出産予定日だったので、最終的には予定日の1日前に誕生と、12月の騒動が嘘のようですが・・・元気に生まれてきてくれて、皆とても喜んでいます。
本格的な陣痛は2月25日の夜から始まりました。もう陣痛に慣れきっていた私ですが、今回はいつもよりちょっと強め。念のため、ある産婦人科のサイトにあった陣痛間隔測定機能なるものを使ってみると、7−8分間隔できていることがわかりました。二人目ともなると慣れたもので、夫に「どうやら病院に行かなくちゃいけないみたい。シャワーを浴びてくる。」と言うと、映画を観ていた夫は、「じゃあ、この映画最後まで観られるかな。」とゆっくりしたものです。さすがに義母の反応は少し違っていて、「かおりのことは私に任せて安心して行ってきてね。」と言ってくれました。本当にありがたいです。次にはいつ食べれるかわからないと思い、ヨーグルトを食べてから出発。夫はなぜかベーコン(panceta)を切って食べていました。
病院の緊急外来に到着したのが午前3時。受付に誰もいなくて15分ほど立ったまま待たされました。これがまたスペインらしいというか何と言うか・・・。その後モニター室に通され、診てもらうことに。担当のお医者さんは私が落ち着いているのでまだ大丈夫と思ったそうですが、「あら、もう本日中に赤ちゃんが生まれそうですね。すぐに分娩室に行きましょう。」と言われて移動しました。私の病院は陣痛の間に休む為の待機室と分娩室が一緒になった病院だったため、すぐに分娩室に行くことになりましたが、もちろん、そんなにすぐ出産と言う訳ではなく、点滴やモニターをつけられてしばらく様子を見ることに。何か気になることがあったりすればお医者さんは来ますが、基本的には本格的な出産になるまでは夫と二人で部屋にいるだけでした。
午前4時頃、無痛分娩の為の麻酔科医が到着。日本では有料と聞きましたが、スペインでは社会保険に含まれているので無料です。もちろん、希望者のみに行うものですし、きちんと書類にサインをしなければいけません。私のように、かおりのお産の時には希望しても受けられなかったということもありますし、事前の検査結果によっては最初から脊椎注射が禁止されることもありますので、無痛分娩がいかにデリケートなものかというのを改めて感じました。
注射の時は、同伴者は外に出なければいけません。ベッドに座り、前かがみになって注射を受けましたが、やはり脊椎に注射を受けるのは気持ちが悪いですね。その後痛みがなくなることは分かっているものの、かなり緊張してしまい、足がぶるぶる震えてしまいました。背中に注射をされた時は、やはり何ともいえないつーっとする痛みに背中がびくんと動いてしまいました。その後、足が熱く感じたり冷たく感じたりした後痛みを何も感じなくなりましたが、やはり思い出すだけで気持ちの悪い感覚です。
その後は強い陣痛もほとんど感じなくなり、疲れや緊張の後の気の弛みも重なって、夫も私も分娩室で眠ってしまいました。午前中に生まれるのではと言われていた赤ちゃんですが、無痛分娩の麻酔をすると陣痛も弱くなるそうで、子宮口の開きもゆっくり、赤ちゃんの頭が完全に降りてくるのにも時間がかかり、ベッドに寝たまま何時間も過ごすことに。夫は朝食に出たりしましたが、私は飲食はできず、「早く出産を終えて何か食べたい・・・。」と思うように。しかも、私達の赤ちゃんはなぜかお腹の右側に行きたがる子で、私が仰向けになると心臓の鼓動が弱くなってしまうということで始終右に傾いていなければならず、そうしているうちに足が麻酔で動かなくなり・・・と、何だか先行きが不安になることもありました。一時は、赤ちゃんの心音がかなり弱くなったとかで、急に医師が入ってきて酸素マスクを私につけたりしたので、本当に心配になりました。これも夫が付き添ってくれたので安心できましたが、一人では心細かったと思います。
最終的には、陣痛がここまで収まってしまうのは麻酔が効き過ぎているせいだということで、麻酔を止めることに。止めてから2−3時間後に徐々に痛みを感じ始め、午後3時半過ぎにはかなり下腹部への圧迫を感じるように。そのいきみを逃す為に四苦八苦し始めたので、夫に「こんなに我慢するのはおかしいよ。matrona(日本で言う産婆さんのようなもので、スペインの出産では、産婦人科医と同じかそれ以上に重視されます。)を呼んで。」と言って来てもらうと・・・。「あら、もう頭が出そうよ。さぁ、ここからいきんでもらうわよ。」とのこと。あっという間の展開にこっちがびっくりしました。道理で我慢するのが辛かった訳です。
そこから出産まではかなりあっという間でした。もう麻酔が効いていなかったのでそれなりに痛かったですが、ここまで来るともうそれもどうでもよくなっています。出産時にはmatronaが3人と夫がいただけでしたが、経験のあるmatronaの人のお陰でかなりスムーズに進み、15分位で赤ちゃんが生まれました。生まれたばかりのへその緒のついた赤ちゃんを抱っこするようにと渡されますが、どう抱っこして良いか分からず、ぬるぬるしたままの赤ちゃんをひとまず受け取りましたが。何とも言えない不思議な感覚でした。その後、赤ちゃんが検査や手当てを受ける為に同じ部屋の別の場所に運ばれると、ようやく一仕事を終えたという実感が湧いてきました。ずっと付き添ってくれた夫には本当に感謝です。
義母が病院にかけつけてくれ、その後かおりを連れてまた病院に来てくれました。かおりにとってこの新しい家族の誕生がポジティブな変化であるようにと、義母は「健斗からお姉ちゃんへのプレゼント」と称して小さなプレゼントまで準備してくれました。私達は、娘の到着の前にそのプレゼントを健斗のベッドに置き、健斗もベッドに寝かせて待つことに。
かおりは病院に到着すると、まずは「ママー!」と私の所に来てくれ、その後弟を見て、「ケトン!(健斗のことです)」と喜びを表してくれました。早速弟にキスをし、危なっかしいながらも彼女なりになでようとしてくれ、こちらはそのお姉ちゃんぶりにホッとしました。健斗のベッドに入っていたプレゼントを「お姉ちゃんにだって。開けてごらん。」と渡すと喜んで開けましたが、開けた後にまたベッドに戻していました。弟にあげたかったのでしょうか。
健斗は体重3.3キロの元気な赤ちゃんで、既に食欲旺盛です。昼夜を問わず、一度お腹が空くと1−3時間飲んでは少し寝てを繰り返すので、なかなか大変ですが、基本的には扱いやすい子供だと思います。かおりは健斗が生まれる前から赤ちゃんに興味を持ち始め、健斗に対してはとても優しいお姉さんですが、それでも一人っ子から姉弟になるのは大きな変化です。やはり彼女なりにこの変化には戸惑っているようで、今まで問題なく一人で寝られたのが嘘のように、私の退院直後は一人で寝られなくなり、泣いて「ママー!」と言って私を呼んでいました。また、「Kaori, solita(一人で)」と言って全て一人でやりたがっていたのですが、一時期「手伝って」が増えたこともありました。こういうのも、弟が登場したからかも知れません。
私も今は健斗の世話があっていつもかおりの側にいられるわけではないので可哀想ですが、最初の数日はおばあちゃまが手をつないで一緒に寝てくれたのでゆっくり休めたようです。こういった変化に皆が慣れていくのも、やっぱり家族の助けがあってこそですね。
仕事はスペインの法定休暇の16週間のお休みをいただき、その後は時短労働で働く予定です。16週間というと4ヶ月未満なのでとても短いですが、その反面、かおりのシッターさんに家事を頼んだりできる環境なので、自分一人で全ての仕事をする日本の環境より恵まれていると感じることもあります。その分、仕事が終わったらできるだけ早く家に帰って子供との時間を作ろうと思っています。子供との時間が十分過ぎるということは絶対ありませんし、やはり子供にとって母親の果たす役割は大きいと思いますので。
今後の生活についてもまた少しずつご紹介していきますね。
無事にご出産おめでとうございます。良かったですね。少し心配していました。赤ちゃんとっても可愛いですね。満喫してください。
chihoさん
ありがとうございます。今は夜の授乳でなかなかしっかり眠れない日々ですが、それでも義母やお手伝いさんのサポートのお陰で子育てを楽しんでいます。少しずつ自立しなければいけませんね。
健斗くんの誕生、おめでとうございます。
生まれたばかりの赤ちゃんて、もう言葉にできないくらい愛おしいですよね。
かおりちゃんのお姉ちゃんぶりや「ケトン」と言っちゃうのも、ほほえましいです。
チェスカさん
確かに新生児って本当に小さくて、こんな小さな体に人間として生きる機能が全て備わっているのが奇跡のようですよね。
よく皆が言うことですが、子供が小さい時期って写真では鮮明でも感覚的な記憶としてはすぐ薄れてしまうんですよね。そのせいか、第二子ながら不思議と全てが新鮮に感じられます。
その反面、二人目ということで戸惑いがないせいか、愛情表現が自然に出て来るのが今回の発見でしょうか。
かおりは「ケトン」のことが大好きで、頭や手にキスをすると「嬉し〜い!」と言って走ってソファに突撃していますよ(笑)
今は、お姉さんとして少しずつ自立の道を歩んでいます。
既に壊れた最後のおしゃぶりを大事に手に抱えて寝るようになりました。
こうして子供ってどんどん成長していくんですね。
おめでとうございます!!!
予定日近くまでちゃんとお腹にいてくれて元気に産まれて来てくれた事に感謝ですね!
かおりちゃんがキスしているのを見て、私もあいらに弟妹を作ってあげたい!と思いました。
最初の数ヶ月は授乳などで大変かと思いますが休める時に休んで育児休暇を満喫して下さい!
コメントありがとうございます!
あいらちゃんもすくすく成長されているようですね。
今後の成長を拝見するのを私も楽しみにしています。
次回、お姉さんになろうとしているかおりについて、ちょっと日記を更新しようと思っていますので、どうぞお楽しみに☆
すごーーく久しぶり!!
Pでわかるかな?
mixiは見る専門になっちゃって・・・
そしてはるきのブログも最近見始めたばかり。。。
少しずつさかのぼって拝見させていただきまーす♪
私とはるきの第一子は同じ学年なんだよね
かおりちゃん可愛いね♪
あっ!!この欄って皆見れるコメント欄??
よくわからなくてゴメン!もし見ている方いたら申し訳ありません!!!
このまま失礼致します。
続き・・・第二子の事全然知らなかった。すごく大変だったみたいだけど無事に産まれて良かった。
本当におめでとう!!!
そして、名前だけどビックリビックリビックリ。
あれ?知ってたっけ??
我が息子も「KENTO」だよ~
さらに「健斗」だよ~
どうぞよろしく!!
メールしたいこと沢山あるけど、とりあえず打ち切って、また別でメールするね~
それじゃ沢山可愛がってね~
久しぶりー!もちろん、誰か分かるよ!
私も最近はmixiはずっとご無沙汰です。
そういえば、Pの健斗君は11月生まれだったっけ?
日本だと同じ学年だね!
それにしても、Pからメッセージをもらうまでは、同じ名前で同じ漢字だということをすっかり忘れていたよ。
すごい偶然だね。お互いの健斗君が元気に育っていきますように(笑)
メールはいつでもどうぞ。
まずは、私から連絡します☆
Haruki Kaneko 様
初めまして。
私、日本のテレビ局で働いている「和風総本家」という
番組担当の平田真悠(Mayu Hirata)と申します。
突然のメール失礼いたします。
HPを見てご連絡させて頂きました。
この度、弊社の番組でスペインに取材に伺うことになり、
その関係でメール致しました。
今回弊社の企画しているのは、
「世界で見つけたMade in Japan」というもので、
日本で作られた製品・商品が、遠く離れた異国の地で、
大活躍している、もしくは愛用されているといった事実を追い求め、
その現場を取材するといった流れの番組構成を考えております。
そして今回のお尋ねしたいことは、
スペインにある、「Made in Japan」のものを教えていただきたいと
思っております。
些細なことでも構いません。
例えば・・・・
①有名な~~(場所・建物)で
実はニッポンの○○という素材・技が 使われている
◆○○美術館では、その壁面の修復に日本の漆喰の技術が使われている
◆○○公園の遊具には、木曽ヒノキが使われている
【その他 関連しそうなキーワード】
場所・・・博物館、邸宅、官邸、有名ホテル など
素材・・・日本の木材、瓦、街灯、畳、釘、金槌 など
②生活に身近な○○が、実は日本製
◆地元の飲食店で出される食器などが、実は日本製
◆普段着ている衣服の生地が日本製
◆日本製の○○をこよなく愛している人がいる
③スペインの職人がこだわって使用する○○の道具が日本製
◆スペインのシェフが長年使用しているパエリア鍋や調理道具が日本製
◆フラメンコや闘牛の備品を作る工房で使用される日本製の○○
◆一般家庭で普及している日本製の○○
などです。
何か心当たりがございましたら、
下記に私の連絡先を明記しておきますので、
お忙しい中、大変恐縮ですが、ご連絡いただけたらと思います。
何卒、よろしくお願いいたします。
※なお、このようなメールを多数の在スペインの方々に
お送りしております。重複していた場合はご容赦下さい。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□
テレビ大阪 東京制作部 「和風総本家」
104-0061 東京都中央区築地1-13-14 NBF東銀座スクエア6階
電話:03-3543-7705
FAX:03-5550-7227
MAIL:wagu137@yahoo.co.jp
携帯:080-4109-8055
平田 真悠