新しい学年の始まり
スペインも、他の多くの国同様、新学期の開始は9月です。6月の中旬から夏休みだった為、トータルで3ヶ月弱、子供達は学校とは無縁の生活を送ったことになります。流石に、「そろそろ学校が始まってくれないかな」というのが親としての本音でしたが、子供達が思いっきり自由時間を楽しんでいる姿を見られて良かったと思います。
さて、スペインの新学期は日本とは全く異なります。同じ学校で上の学年に上がるだけとはいえ、娘は今年から小学生。親のための説明会位はあるのかと思いましたが、本当に何もなく・・・もちろん、入学式もありませんでした。初日に新しい教室の前に張り出された紙を見てどのクラスに行くのかを知り、子供を連れてその教室に行って終わりというだけのあっさりしたものでした。実は、私が小学校入学の時に着たちょっとフォーマルなワンピースを日本から持ってきたのですが、この調子だと着る機会は全くなさそうです。
持ち物についても、新学期の始まる数日前に必要な物について書かれたメールをもらっただけで、それ以外の連絡は全くなしでした。教師や受付の人達も全て夏休みに入っていたとは言え、「これだけ長い休暇なら、どうしてもっと余裕を持って準備ができるように連絡をくれないのか。」と憤慨する親もいました。納得です。
今回、小学校への準備は本当にハプニング続きでした。
まず、教科書の購入。学校を通じて購入すると、指定された日に出版社の人が学校で教科書を渡してくれることになっていましたが、何せ「指定された日」というのが非常に限られており、時間も限定されていて仕事と重なってしまう為、今年は私達は学校に頼らず、自分たちで本を探して購入することにしました。ところが、カルフールのオンラインの書籍販売で予約をした所、待てど暮らせど本が届かず。何度もメールで問い合わせをした所、カルフールから「この販売予約を解約させていただきました。」という一方的な解約通知メールが届いてびっくりしました。
その後、結局スペイン大手デパート「エル・コルテ・イングレス(el corte inglés)」の書籍オンラインで購入することに。ところが、このお店の場合、自分たちの手元にない本は別の本屋が注文を受けて送ることになっていた為、予想外の送料がいろいろな所でかかり、さらに返品等のやり取りの相手がどこになるかが曖昧で、思った以上に手間がかかりました。デパートに返品したい本を持って行った所、「これがオンラインの難しい所。不安だったら、直接本屋で注文した方が良いですよ。」というアドバイスをもらってしまいました。一体、何のためのオンライン販売なのか、と思ってしまいました。
本の返品・交換作業には思った以上に時間がかかりましたが、最終的にはアマゾンで足りない本を注文した所、何と次の日にはめでたく注文した本が届きました。これからはアマゾンを使おうと改めて思った次第です。
その他、本にカバーをかける(forrar)必要がある「らしい」ということを、新学期開始の3日前に知り合いのママから聞き、思いがけない作業発生に打ちのめされました。この時点で、ママ達の間では、「私はやらない」「私は念のためやる」「もっと簡単なカバーがどこどこのお店で売っている」といった情報交換がありましたが、必要かどうかについての学校側からの情報は全くなしでした。私は直前まで待つのは危険と思い、youtubeでカバーのかけ方の説明を見つけ、子供達を寝かしつけた後に、そのビデオを見ながら何冊もの本にカバーをかけました。夜なべです。
学校開始初日は、夫は出張で不在、お手伝いさんは休暇で不在ということで、私一人で子供達3人の準備をし、1歳半の次女をベビーカーに乗せ、長女と長男の教科書をベビーカーに積み込み、遅れないように上の子供達の手を引っ張りながら学校に行きました。こういう時は、入学式がなくて本当に良かったと思いました(笑)
息子は幼稚園の年次が繰り上がるだけで、クラスの友達も先生も同じなのでそこまで心配してはいませんでしたが、ベビーカーの娘を連れたまま、教科書を持って階段を上り下りするのはなかなか大変でした。全てが終わった時にはホッとして、それこそ自分で自分を褒めてあげたい程の達成感を感じました。
息子は今年からは2階の教室になりました。階段を上って教室までついていこうとすると、「ママ、もうここからは健斗一人で行くから、ママは上らないで。」と言われてビックリ。どうしても教科書を教室まで持って行く必要があり、息子のリクエストに反して一緒に行きましたが、息子はかなり不満そうでした。
長女は親友とは別のクラスになり、初めての男の先生ということでちょっと緊張気味でしたが、少しずつ友達の輪を広げ、クラスに溶け込んでいってほしいと思います。
子供達にとっては久々の学校生活。楽しい学校生活を送ってほしいものです。